基本の違い:「since」と「for」の使い分け
基本フレーズ
フレーズ:
和訳:2015年から東京に住んでいます。
使用場面:いつから現在まで継続している状況を説明する時
注意点:「since」の後には必ず開始時点(具体的な時間、日付、年など)が来ます。
フレーズ:
和訳:8年間東京に住んでいます。
使用場面:どれくらいの期間続いているかを説明する時
注意点:「for」の後には必ず期間(時間の長さ)が来ます。
フレーズ:
和訳:彼女は子供の頃から英語を勉強しています。
使用場面:過去の時点から始まった行動が現在も継続している時
注意点:「since」の後には節(主語+動詞)が来ることもあります。この場合、過去形を使います。
会話例
A: How long have you been working for this company?
B: I’ve been working here for three years.
A: Oh, that’s quite some time. And have you lived in Japan since you joined the company?
B: Actually, I’ve lived in Japan since 2018, but I only joined the company in 2020.
—
和訳:
A: この会社でどれくらい働いているんですか?
B: ここで3年間働いています。
A: そうですか、結構長いですね。会社に入ってからずっと日本に住んでいるんですか?
B: 実は2018年から日本に住んでいますが、会社に入ったのは2020年なんです。
– 「since」は明確な開始時点を示し、「for」は期間の長さを示す点が最大の違いです。
– 日本人学習者は「〜から」という言葉を全て「since」と訳してしまうことがありますが、期間を表す場合は「for」を使う必要があります。
– 「since」と「for」はほとんどの場合、完了形(現在完了、過去完了など)と一緒に使われます。
– 「since」の後に来るのは「時点」、「for」の後に来るのは「期間」という区別を常に意識しましょう。
「since」の多様な使い方
基本フレーズ
フレーズ:
和訳:この前の金曜日から彼に会っていません。
使用場面:最後に何かが起きた時点から現在までの状況を説明する時
注意点:否定文でも「since」は開始時点を表します。
フレーズ:
和訳:せっかくここにいるので、これを手伝ってもらえませんか?
使用場面:理由や原因を表す接続詞として使う時(「〜だから」という意味)
注意点:この用法では時間とは関係なく、理由を表す接続詞として機能します。
フレーズ:
和訳:最後に会ってから3年経ちました。
使用場面:過去のある時点から経過した時間を強調したい時
注意点:「It has been [期間] since…」という構文では、「since」の後の出来事は過去形で表します。
会話例
A: Oh my goodness! I haven’t seen you since we graduated from university!
B: Wow, it’s been ages! I think it’s been at least five years since then.
A: So what have you been doing since graduation?
B: Since finishing university, I’ve been working for a tech company. And since you mentioned it, I actually got promoted last month!
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和訳:
A: まあ、すごい!大学を卒業して以来会ってないわね!
B: わあ、本当に久しぶり!あれから少なくとも5年は経ってるよね。
A: それで、卒業してから何をしてたの?
B: 大学を卒業してから、テクノロジー企業で働いているよ。そういえば、先月昇進したんだ!
– 「since」を使った表現は、必ずしも時間の起点だけを表すわけではありません。「〜以来」「〜だから」という意味でも使われます。
– 日本人学習者は「since」を使う時に現在形を使ってしまうことがありますが、「since + 節」の場合、その節の中では通常過去形を使います。
– 「It has been [期間] since…」という構文は、経過時間を強調したい時に非常に便利です。
– 「since」が接続詞として使われる場合(理由を表す場合)は、時制に特別な制限はありません。
「for」の多様な使い方
基本フレーズ
フレーズ:
和訳:1週間不在にします。
使用場面:将来の一定期間の予定について話す時
注意点:「for」は現在完了形だけでなく、未来の予定を表す際にも使えます。
フレーズ:
和訳:彼女は2時間待ちましたが、彼は現れませんでした。
使用場面:過去の一定期間について話す時
注意点:過去形と共に使うと、その行動が既に終了していることを示します。
フレーズ:
和訳:ちょっとの間、私のバッグを見ていてもらえますか?
使用場面:短い時間の依頼をする時
注意点:「a moment」「a second」「a minute」など、短い時間を表す表現と共によく使われます。
会話例
A: Good afternoon. I have a reservation for three nights.
B: Of course. Could I have your name, please?
A: It’s Smith. I’ll be staying here for the weekend.
B: Thank you, Mr. Smith. You’ve booked a standard room for three nights, from today until Monday.
A: That’s right. By the way, I might extend my stay for another two days if possible.
—
和訳:
A: こんにちは。3泊の予約をしています。
B: かしこまりました。お名前をお願いできますか?
A: スミスです。週末の間滞在します。
B: ありがとうございます、スミス様。本日から月曜日までの3泊、スタンダードルームをご予約いただいておりますね。
A: そうです。ところで、可能であればさらに2日延長するかもしれません。
– 「for」は完了形だけでなく、過去形、現在形、未来形など様々な時制と一緒に使えます。
– 日本人学習者は「for」を省略してしまうことがありますが、期間を明確に示す場合は「for」を使う方が自然です。
– 「for a while」(しばらくの間)、「for ages」(非常に長い間)、「for the time being」(当面は)など、慣用表現も覚えておくと便利です。
– 「for」は目的や対象を表す前置詞としても頻繁に使われますが、時間表現と混同しないように注意しましょう。
「since」と「for」の組み合わせパターン
基本フレーズ
フレーズ:
和訳:彼は3月からこのプロジェクトに取り組んでいます。
使用場面:現在進行中の行動の開始時点を強調したい時
注意点:現在完了進行形と「since」はよく一緒に使われ、「〜し続けている」というニュアンスを強調します。
フレーズ:
和訳:彼らは子供を持つ前に10年間結婚していました。
使用場面:過去のある時点までの期間を表現する時
注意点:過去完了形と「for」を組み合わせると、過去のある時点までの期間を表現できます。
フレーズ:
和訳:来月までには、この都市に10年住んでいることになります。
使用場面:未来の時点で完了している期間を強調したい時
注意点:未来完了形と「for」を組み合わせると、未来のある時点までの累計期間を表現できます。
会話例
A: How long have you been studying Japanese?
B: I’ve been learning it for about four years now.
A: That’s impressive! Have you been to Japan since you started learning?
B: Yes, I went there last summer. By the time I graduate, I will have studied Japanese for six years.
A: That’s great dedication. I’ve only been interested in languages since I met you.
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和訳:
A: 日本語をどれくらい勉強しているの?
B: 今で約4年くらい学んでいるよ。
A: すごいね!勉強を始めてから日本に行ったことある?
B: うん、去年の夏に行ったよ。卒業する頃には、日本語を6年間勉強していることになるね。
A: それはすごい熱意だね。私は君に会ってから言語に興味を持ち始めたばかりだよ。
– 現在完了形(have + 過去分詞)は「since」と「for」の両方とよく使われます。
– 現在完了進行形(have been + 動詞ing)も「since」と「for」とよく組み合わせて使われ、継続性を強調します。
– 日本人学習者は「〜から」を訳す時に単純に「since」を使いがちですが、状況に応じて適切な時制を選ぶことが重要です。
– 「since」と「for」を使う際は、その前の動詞の時制に特に注意しましょう。現在形ではなく、完了形(have/has + 過去分詞)が基本です。
「since」と「for」の間違いやすいケース
基本フレーズ
フレーズ:
和訳:高校生の時から彼を知っています。
使用場面:人間関係の長さを説明する時
注意点:「since」の後に節が来る場合、「since」は接続詞として機能します。「for」は接続詞としては使えません。
フレーズ:
和訳:彼は3日間具合が悪いです。
使用場面:一時的な状態の継続期間を説明する時
注意点:期間を表す場合は必ず「for」を使い、「since」は使えません。
フレーズ:
和訳:朝食以来何も食べていません。
使用場面:最後に行った行動からの経過を説明する時
注意点:「for breakfast」だと「朝食用に」という意味になり、全く異なる意味になります。
会話例
Teacher: Can anyone tell me the difference between “since” and “for”?
Student: I think “since” is used for a specific point in time, and “for” is used for a duration.
Teacher: That’s right. For example, “I’ve lived here since 2010” or “I’ve lived here for 12 years.”
Student: So, would it be correct to say “I’ve been waiting since two hours”?
Teacher: No, that’s incorrect. You should say “I’ve been waiting for two hours” because “two hours” is a duration, not a starting point.
—
和訳:
先生: 「since」と「for」の違いを誰か説明できますか?
生徒: 「since」は特定の時点に使い、「for」は期間に使うと思います。
先生: その通りです。例えば、「2010年からここに住んでいます」または「12年間ここに住んでいます」というように使います。
生徒: では、「I’ve been waiting since two hours」と言うのは正しいですか?
先生: いいえ、それは間違いです。「2時間」は開始点ではなく期間なので、「I’ve been waiting for two hours」と言うべきです。
– 「since」の後には必ず「時点」が来ることを忘れないでください(日付、時刻、出来事など)。
– 「for」の後には必ず「期間」が来ることを忘れないでください(数時間、数日、数年など)。
– 日本語の「〜から」は文脈によって「since」か「for」かを判断する必要があります。
– 「since + 節」の形では、その節の中の動詞は通常過去形になります。これは、その行動や状態が過去に始まったことを示すためです。
– 「for」と「since」の両方を同じ文で使うことは避けましょう。どちらか一方を選びます。
日常会話で役立つ時間表現フレーズ
基本フレーズ
フレーズ:
和訳:ずっと前からあなたに電話しようと思っていました!
使用場面:久しぶりに連絡を取る友人との会話
注意点:「for ages」は「非常に長い間」という意味で、正確な期間ではなく長さの印象を強調する表現です。
フレーズ:
和訳:本当に久しぶりに会いましたね(直訳:永遠に会っていません)。
使用場面:非常に久しぶりに会った人との会話
注意点:「since forever」は口語表現で、実際に「永遠」という意味ではなく、「とても長い間」というニュアンスです。
フレーズ:
和訳:すぐに戻ってきます。
使用場面:短時間だけ席を外す時
注意点:「in」は「〜後に」という意味で、未来の時点を示します。「for a minute」は「1分間」という期間を示すのに対し、「in a minute」は「1分後に」という意味になります。
会話例
A: I can’t believe we haven’t seen each other since college! How have you been?
B: I know! It’s been forever! I’ve been good. I’ve actually been working for the same company for about seven years now.
A: Wow, that’s impressive! I’ve changed jobs three times since we last met.
B: Really? Tell me about it. But first, I need to use the restroom. I’ll be back in a second.
—
和訳:
A: 大学以来会ってないなんて信じられないわ!元気にしてた?
B: そうだね!本当に久しぶり!元気にしてるよ。実は今の会社で約7年働いているんだ。
A: すごいね!私は前に会ってから3回も転職したよ。
B: 本当に?その話を聞かせて。でも、先にトイレに行ってくるね。すぐ戻るよ。
– 英語の日常会話では、「for ages」「since forever」などの誇張表現がよく使われます。
– 時間に関する前置詞は「since」「for」だけでなく、「in」(〜後に)、「ago」(〜前に)、「during」(〜の間に)など様々あります。
– 「I’ll be back in a minute」のような表現は、実際には正確に1分という意味ではなく、「すぐに」というニュアンスで使われることが多いです。
– 日本語の「ちょっと待って」に相当する「Wait for a moment」や「Just a second」なども、時間の正確さより便宜的な表現として使われます。
練習方法としては、以下のようなアプローチがおすすめです:
1. 自分の経験について、「since」と「for」を使って文を作る練習をする。
例:「I have lived in Tokyo for five years.」「I have studied English since I was in junior high school.」
2. 普段の会話で意識的に「since」と「for」を使う機会を作る。
3. 英語のニュースや記事を読む際に、「since」と「for」がどのように使われているかに注目する。
4. 学んだフレーズを使って、短い会話を作り、発音や自然な使い方を練習する。
時間表現は英語コミュニケーションの基本であり、「since」と「for」を正確に使い分けることで、より自然で明確な英語表現が可能になります。この記事で紹介したフレーズや例文を参考に、ぜひ実践してみてください!